海のギャラリー

アーティストは自然そのもの♪

貝類展示場
 海のギャラリーは、1967年(昭和42年)2月に開館致しました。
ここでは、土佐清水市在住の洋画家・黒原和男氏が収集した学術的にも貴重な貝を含む、数万点に及ぶ世界の珍しい貝殻を収蔵・展示しています。
 また、この建物は日本を代表する建築家・林雅子氏(1928〜2001)の設計によるもので、林氏の建築に対する思想、価値観、設計方法をよく表している代表作として知られています。2003年9月、には(社)日本建築学会及びDOCOMOMO japan(ドコモモ ジャパン)より【後世に残したい文化遺産】として「日本におけるモダン・ムーブメントの建築100選」のひとつとして認定され、2004年4月、老朽化した旧館をそのままの状態で復元し、開館当時の美しい貝のミュージアムとしてリニューアルしました。
1F メインフロア
素晴らしい土佐の貝
 大昔、貨幣として使われていたタカラガイのなかまは普通、暖かい海の浅い岩間に棲んでいるが、日本三名宝といわれるニホンダカラ、テラマチダカラ、オトメダカラは土佐沖など、水深150mの海底に棲んでいて稀産なことで、コレクターの間で高値を呼ぶ貝として有名である。
 いずれの貝も、外国の愛好家の間でも大層人気がある。クロハラダカラやクロユリダカラも前種に劣らぬ稀産種である。
 色彩や形の美しい貝殻は、外国産や陸産にも多い。それぞれその国の人の好みや風俗文化にも微妙なかかわりがあるような気がするが、繊細さや形の美しさはやはり、土佐の貝が一番のようだ。貝殻には様々な形があり、およそ造形の総ての様式を学びとる事ができる素晴らしいオブジェでもある。
オケゾコ
1F サブフロア
 土佐沖西南海岸は、日本本土でも随一といわれる黒潮接岸の地である。足摺沖の大陸棚一帯は、水深400m付近で非常に起伏に富んでいる。土佐の特産・サンゴを採取する地元漁船に乗ってみると、電波探知機の記録紙には水深グラフの線がノコギリの刃のように無気味な投影を見せている。その海底地形の複雑なことは険しい山岳の岩場にも似かよっている。
 そして、その海域に漁師たちが通称「オケゾコ」と呼んでいる魚場がある。
 その名の通り、桶底のように窪んだ海底であるのだが、土地の人でもこの名を知る人は少ない。しかし意外な事に、この呼び名は貝殻のコレクターや研究家の間では海外にまで広く知れ渡っている。
貝の妖しい魅力
2F フロア
 なんという怪しい輝きだろう!濡れた貝殻が薄暗い裸電球の下できらめいていた。子どもの頃に足摺の浜辺で拾った貝殻のかけらとは全く異なっている。奇抜で美しく、その上完全な形の美しさ。それは彫刻や絵画、工芸などの名作に接した時の感動にも似ていた。今から数十年も前の話である。
 漁師が抱えていた手桶の中に、数個転がっていた貝殻を見た時の素朴な驚きであった。
 そして、貝殻の怪しい魅力にとりつかれた私は貝殻集めに夢中になった。
ご利用案内
黒原 和男氏(日本貝類学会会員) 談 
 開館時間/9:00〜16:00
     (夏期・7/1〜8/31 は16:30まで開館)

 
休館日/毎週木曜日
    
(1/1〜3、8/13〜15の間は開館)

 
観覧料(10名以上20%団体割引)
   大人:¥500(¥400)
   高校生:¥300(¥240)
   中学生以下:無料

 お問い合わせ 
  〒787-0452 高知県土佐清水市竜串23-8
       TEL 0880-85-0137

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